ドルチェ＆ガッバーナは2021 春夏 ウィメンズ コレクションをミラノにて発表いたしました。今季のテーマは「シチリアのパッチワーク(PATCHWORK DI SICILIA)」。デザイナーがこれまでずっと大切にしてきた、シチリアへのトリビュートです。このシチリアが長い歴史の中で、スペインやアラブ、ノルマン、フランスなどの影響を受けてきたこと、またそれらがもたらした多様性が今なお息づいていること。デザイナーは、長い経験と知識を活かし、この物語を伝えたかったのです。生地、雰囲気、カラー、様々な質感のブロケードやポプリン、ジョーゼット、シフォンをミックスさせ、パッチワークしてアイテムを創り出す―ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、そうやってシチリアの各都市、パレルモやカターニア、シラクサ、アグリジェントで目にするものを語ろうとしています。

2021 春夏 コレクションにおいてデザイナーがキャプチャーしたのは、「fatto a mano(ハンドメイド)」やクラフツマンシップの豊かな経験です。若い世代が、アートや手工芸、より”サステナブル”なファッションを大切にしてくれるように―そんな願いが込められています。そしてデザイナーのメッセージは、古いものにも新たな命は宿る、そして新しいユニークなものが生まれる、ということです。熟練した技術を活かし、手作業によって作られたアイテムひとつひとつが独自の個性やストーリー、パッションを湛え、ユニークピースとなるのです。アルチザンやテーラーは、シェイプやカラーに合わせて、生地を様々なやり方で縫い合わせていきます。そしてこの「シチリアのパッチワーク」を仕上げていくうちに、デザイナーは70年代にインスパイアされた1993年のコレクションとの類似性を見出しました。
新たなビジョンをもって、アーカイブから新たに作り出されたジャケット、ジレ、スカート、シャツやパンツ・・・それはもやはスタイルであり、ファッションではないのです。

今回のコレクションでは、新たなプロポーション、異なる素材、新しいカラーが新鮮な目で捉えられています。それはもう70年代からのインスピレーションではなく、異なる文化をつなぎ合わせ、アイテムひとつひとつを真の”一点もの”に仕上げるための文化的アプローチなのです。

©DOLCE&GABBANA
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